お習字の先生にカミングアウト
今日は子供達のお習字の日。いま習っている先生は二人のお子さんを育て上げ、
お孫さんも一人おられ、教養があり、優しいだけでなく適度に厳しい時も
ある方だ。こう書いてもよく分からないだろうが、私はこの先生が好きである。
先生とはたまに雑談をするのだが、その中で時々「父親(=主人)」の話題が
出てくる。例えば、子供が良い字を書けば「持って帰ってお父さんに見て
もらわんなん」とか、私がしんどくて作品展に行けなかったことをお詫びした
時は「お父さんがお休みやったらよかったのに・・・」と仰ったことがあった。
ちなみに先生は我が家の事情を一切ご存じない。
今日は娘の方が早く終わったので、じっとしていられない娘に先生は暇つぶしに
お絵描きを勧めて下さった。先生が「好きな動物を書いて」と仰って、娘は亀を
描いた。えらく小さかったので「これは娘ちゃんやね」と仰り、そして「あと
お兄ちゃんとお父さんとお母さんも描いて」と仰った。何も躊躇わず娘は描き
続けた。その後、家の中にある物「テレビ、冷蔵庫、テーブル」と次々と先生の
指示通りに描いていく娘。そして先生が「電話もあるなぁ」と仰ったので
「うちは携帯だけなんです」とお答えした。すると先生が「じゃぁお父さんの
携帯も描かんなんな」と仰ったので、これ以上隠せないし他に誰もいなかったので
先生にカミングアウトした。
私 「先生、実はうちには主人がいないんです」
先生「そういうお家もありますね」←少し驚いてらした
息子「父ちゃん、病気でシんでしまった」
先生「本当ですか?」←半信半疑な表情だけど、かなり驚いてらした
私 「本当です、半年ほど前のことです」
その後のやりとりはハッキリとは覚えていないが先生の驚かれた表情は
忘れられない。帰り際に先生は「変なこと聞いてスイマセン」と仰った。
“変なこと”と言う言葉に少しひっかかったが、こういうレアケースには
使ってしまう気持ちもよく分かる。
先生、驚かせてすいませんでした。これからも宜しくお願いします。
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